【徹底解説】 特定技能外国人雇用後に必要な手続き(各種届出)について

特定技能外国人を雇用している受入機関には、様々な届出が義務付けられています。

定められた時期に届け出ないといけないもの、変更などが生じた際にその都度届け出ないといけないもの・・・

受入機関が提出しなければならないもの、特定技能外国人の支援を委託した登録支援機関が受入機関に代わって提出できるもの・・・

といったように様々です。

どのような届出があり、だれが、いつ、どこに提出しなければならないのか、提出を忘れてしまった場合の罰則の有無、注意点等について、特定技能制度の専門家行政書士が詳しく説明いたします。

入管法に基づく届出と労働施策総合推進法に基づく届出

特定技能外国人を雇用する企業等の受入機関(以下、特定技能所属機関)は、特定技能外国人を雇用した後、各種届出をする義務を負っています。

この届出には、「出入国管理及び難民認定法」(以下、入管法)に基づくものと、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実などに関する法律」(以下、労働施策総合推進法)に基づくものがあります。

入管法に基づく届出は、「定期的なもの」と「随時のもの」がある

入管法に基づく届出には、定期的に届出が必要なものと、変更などがあった場合など状況に応じて随時届出ないといけないものがあります。

これらの届出は、地方出入国在留管理局が管理しています。

労働施策総合推進法に基づく届出は、「雇用時」と「離職時」に必要

一方、労働施策総合推進法に基づくものについては、特定技能外国人を「雇入れた時」つまり雇用した時と、その雇用していた特定技能外国人が「離職した時」に必要な届出となります。

こちらの届出は、地方出入国在留管理局ではなく、厚生労働省の管轄でハローワークが窓口となります。

入管法に基づく「定期的」な届出

まず最初に、入管法に基づく定期的な届出はどういうものなのかを説明していきましょう。

概要

入管法に基づく定期的な届出について、いつ、どこに、どうやって提出しなければならないか、という点について説明します。

提出時期

提出は、四半期ごとにになります。

「四半期ごと」とは、つまり1月~3月(第1四半期)、4月~6月(第2四半期)、7月~9月(第3四半期)、10月~12月(第4四半期)の3カ月毎に区分された期間ごと、ということになります。

該当する四半期の次の四半期の初日から14日以内に届出を提出しなければなりません。

つまり1月~3月(第一四半期)の届出は、4月14日までに提出しないといけないということになります。

提出先

提出先は、特定技能所属機関の本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局になります。

本店所在地とは、雇用する特定技能外国人の指定書に記載されている住所となります。

提出方法

直接窓口に提出することもできますが、郵便で提出することも可能です。

しかし郵便での提出の場合には、提出先に到達した日が届出日とされるため、届出日が提出期限を過ぎてしまわないよう期日を考慮して発送する必要があります。

定期の届出の種類・概要

それでは、定期的な届出の種類やその概要について見てみましょう。

以下の表に、必要な届出の種類、どのような内容のものなのか、また作成上の注意点をまとめていますので、ご参照ください。

なお、書式については出入国在留管理庁のホームページで公開されているPDFファイル等に直接リンクしています。

届出の種類/届出者 内容 注意点
①受入れ状況に係る届出
書式)届出者:特定技能所属機関
・受入れている特定技能外国人毎に、就労場所や業務内容の変更の有無、活動日数等について報告 ・初回の報告は、該当する特定技能外国人が在留資格「特定技能」の許可を受けた日が基準となる。

・就労場所や業務内容に変更がある場合には、併せて「特定技能雇用契約変更の届出」(※注1)も行う。

②支援実施状況に係る届出
書式)届出者:特定技能所属機関もしくは登録支援機関
・義務付けられている特定技能外国人への支援(10項目)について、実施の有無について報告 ・「生活オリエンテーション」を実施した場合には、「生活オリエンテーションの確認書」(書式有)を添付する。

・「定期的な面談」を実施した場合には、「定期面談報告書」(外国人用書式)(監督者用書式)を添付する。

③活動状況に係る届出
書式)届出者:特定技能所属機関もしくは登録支援機関
・特定技能外国人等の雇用状況、労働保険(雇用・労災保険)や社会保険の加入・支払い状況、税の納付状況、労働安全衛生の確保状況について報告

・支援実施に要した費用や受け入れ準備に要した費用等の報告

・特定技能外国人に対する報酬の支払い状況については、別途定められた様式に記入して提出する必要有。その際には報酬額が分かる賃金台帳等(注2)の添付も必要。

※注1)「特定技能雇用契約変更の届出」は随時の届出に分類されています。後述する「随時の届出の種類・概要」の一覧表をご確認ください。

※注2)賃金台帳等とは、届出の対象期間中に雇用していた特定技能外国人に支払った月額報酬(基本給額、支給総額、割増賃金、手当額、賞与額、法定外控除額、法定控除額、差引支払額)と、②同等報酬について比較対象となる日本人労働者がいる場合は当該日本人労働者に支払った月額報酬(基本給額、支給総額、割増賃金、手当額、賞与額、法定外控除額、法定控除額、差引支払額)が分かるものである必要があります。

入管法に基づく「随時」の届出

続いて、同じく入管法に基づく「随時の届出」にはどういうものがあるのか説明していきます。

概要

こちらについてもまずは、いつ、どこに、どうやって提出するのかについて説明します。

提出時期

随時の届出の提出時期は、対象となる特定技能外国人に関して届出が必要な事由が生じた日から14日以内に提出が必要となります。

提出先

提出先は、定期的な届出と同様に、特定技能所属機関の本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局になります。

提出方法

提出方法も定期的な届出と同様に、直接窓口に提出するか郵便での提出となります。

先ほども説明いたしましたが、郵便での提出の場合には、提出先に到達した日が届出日とされるため、届出日が提出期限を過ぎてしまわないよう期日を考慮して発送する必要があります。

随時の届出の種類・概要

それでは、随時の届出について具体的に見てみましょう。

こちらも届出の種類や内容等について下記の表にまとめていますので、ご参照ください。

なお、書式については出入国在留管理庁のホームページで公開されているPDFファイル等に直接リンクしています。

届出の種類/届出者 内容 注意点
①特定技能雇用契約に係る届出
書式)、(別紙)届出者:特定技能所属機関
雇用契約に以下の変更が生じた場合

(1)契約変更(軽微なものを除く)(注1)

〈変更事由〉

ア)雇用契約期間
(雇用契約期間、契約の更新の有無)

イ)就業の場所
(雇用形態、派遣先の氏名又は名称、事業所名、所在地、就労(作業)場所)

ウ)従事すべき業務の内容
(分野、業務区分)

エ)労働時間
(始業・終業の時刻等、休憩時間、所定労働時間数、所定労働日数、所定時間が労働の有無)

オ)休日
(定例日、非定例日)

カ)休暇
(年次有給休暇、その他の休暇)

キ)賃金
(基本賃金、諸手当、所定時間外等労働に対して支払われる割増賃金率、賃金締切日、賃金支払日、賃金支払方法、他)

ク)退職に関する事項
(自己都合退職の手続き、解雇の事由及び手続き)

ケ)その他
(社会保険の加入状況、労働保険の適用状況、健康診断、帰国担保措置 等)

(2)契約終了

(3)新たな契約を締結

*例えば、特定技能外国人が自己の意思で特定技能所属機関を退職して契約が終了したものの、当該特定技能外国人の転職先が見つからず、在留期間内に当初の特定技能所属機関と再度契約を締結したような場合が該当。

(1)契約変更の場合

・どの事由であっても「雇用条件書」の写しの提出が必要。

雇用形態に関して、派遣形態であって在留諸申請の際に提出した派遣契約書に記載していない派遣先又は就労(作業)場所で就労することとなる場合には、届出と合わせて、「派遣計画書」、「就業条件明示書の写し」、「派遣先の概要書(農業分野)(漁業分野)」、「労働者派遣契約書」の提出が必要。

従事すべき業務の内容に関して、同一分野内で従事する業務区分を変更する場合には、特定技能外国人が従事しようとする業務に必要な技能水準を有することを証明する資料の提出も必要。(従事する業務が属する特定産業分野を変更する場合には、在留資格変更許可申請が必要

労働時間に関して、変形労働時間制を採用又は廃止した場合は、労働基準監督署に届け出た変形労働時間制に関する協定書の提出も必要。

・賃金に関しては、当初の在留諸申請の際に特定技能外国人の報酬を決定する上で比較対象とした日本人労働者等に変更があったことにより、新たな比較対象とした日本人の報酬額に従って特定技能外国人の報酬額を変更した場合には、「特定技能外国人の報酬に関する説明書」の提出も必要。

・健康保険・厚生年金保険の適用事業所となった場合や、それらの適用事業所とならなくなった場合にも本届出が必要。

・労働保険の適用事業所となった場合には、特定技能所属機関の労働保険料等納付証明書(未納なし証明)の提出が必要。

(2)契約終了の場合

・契約期間満了前に終了する場合(非自発的離職、行方不明、特定技能外国人の自己都合退職等は、予め「受入れ困難に係る届出書」を提出しておく必要有。

・特定技能外国人の退職により、支援対象人数に変更が生じる場合には、合わせて『支援計画変更に係る届出』をする必要有。

(3)新たな契約締結の場合

・新たな契約にかかる「特定技能雇用契約書」の写し及び「雇用条件書」の写しを添付資料として提出する必要有。

②支援計画変更に係る届出
書式)、(別紙)届出者:特定技能所属機関
1号特定技能外国人支援計画を変更した場合

〈変更事由〉

(1)支援対象者に関する変更
(氏名、性別他)

(2)特定技能所属機関に関する変更
(氏名又は名称、住所、支援担当者数他)

(3)登録支援機関に関する変更
(氏名又は名称、住所、支援担当者数、代表者の氏名他)

(4)支援の内容に関する変更

(事前ガイダンスの提供、出入国する際の送迎、生活オリエンテーションの実施他)

 

 

〈特定技能所属機関に関する変更の場合〉

・「特定技能所属機関概要書」と「1号特定技能外国人支援計画書」の提出が必要。

・支援責任者の役職の変更や、新たに支援責任者を選任する場合には、「支援責任者の就任承諾書及び誓約書」と「支援責任者の履歴書」の提出が必要。

〈登録支援機関に関する変更の場合〉

・「登録支援機関概要書」及び「1号特定技能外国人支援計画書」の提出が必要。

・支援責任者の役職の変更や新たに支援責任者を選任する場合には、「支援責任者の就任承諾書及び誓約書」と「支援責任者の履歴書」の提出が必要。

・登録支援機関との支援委託契約を終了し、特定技能所属機関自身が支援を行う場合には、「特定技能所属機関概要書」、「支援責任者の就任承諾書及び誓約書」、「支援責任者の履歴書」、「支援担当者の就任承諾書及び誓約書」、「支援担当者の履歴書」の提出が必要。

〈支援内容の変更の場合〉

・「特定技能所属機関概要書」、「1号特定技能外国人支援計画書」、「登録支援機関概要書」の提出が必要。

・支援担当者(役職変更を含む)の場合は、「支援担当者の就任承諾書及び誓約書」、「支援担当者の履歴書」の提出が必要。

・委託の「有」「無」の変更で「無」から「有」に変更する場合には、「支援委託契約書」の写しの提出が必要。

・支援を委託する相手方を変更した場合には、「支援委託契約書の写しの提出が必要。

③支援全部委託契約に係る届出
書式)、(別紙)届出者:特定技能所属機関(特定技能外国人支援の支援計画の全部を登録支援機関に委託している場合)
登録支援機関との全部委託契約に関して、以下の変更が生じた場合

(1)契約の締結

(2)契約の変更

(3)契約の終了

(1)契約締結の場合

・「支援全部委託契約書」の写しを添付資料として提出

・もし新たな登録支援機関との間で支援全部委託契約を締結した場合は、「1号特定技能外国人支援計画」が変更となるので、あわせて前出の「支援計画変更に係る届出」の提出も必要

(2)契約変更の場合

・軽微な変更を除き、次の変更に関するものについては届出が必要。またあわせて支援全部委託契約書の写しも提出。

ア)委託する支援業務
イ)委託料
ウ)費用の負担
エ)実施状況の報告
オ)契約期間等
カ)契約解除
キ)倒産等の場合の措置

(3)契約終了の場合

・終期の到来ではなく、特定技能所属機関もしくは登録支援機関の都合により契約が終了となる場合には、「1号特定技能外国人支援計画」も変更となるため、あわせて「支援計画変更に係る届出」の提出も必要

④受入れ困難に係る届出

書式)、(別紙

届出者:特定技能所属機関

特定技能外国人の受入れが困難になった場合

以下(1)~(3)の内容を所定の書式で報告する。

(1)特定技能外国人の受入れが困難となった事由並びにその発生時期及び原因

〈事由の例〉

ア)特定技能所属機関の都合

・経営上の都合
・基準不適合
・死亡(個人事業主) 等

イ)特定技能外国人の都合

・死亡
・病気・怪我
・行方不明
・重責解雇
・自己都合退職 等

(2)特定技能外国人の現状
(連絡可能かどうか)

(3)特定技能外国人としての活動の継続のための措置
(活動継続の意思があるかどうか、それに対して特定技能所属機関がとる具体的な措置は何か)

受入れが困難になった事由が特定技能所属機関の都合による場合には、特定技能の活動の継続が不可能となった事実とその対応策を届け出る必要有。

(例)特定技能外国人が活動の継続の希望を持っているかどうかの意思を確認し、活動継続の意思がある場合には、転職支援などの必要な措置を行う。

特定技能外国人が死亡した場合には、労働基準監督署、警察に届け出る等の対応も必要。死亡の原因が特定技能所属機関における就労活動と無関係であることが明らかな場合を除き、出入国在留管理庁から当該死亡事故の事実関係、原因及びその分析並びに具体的な再発防止策・改善策を記載した報告書の提出が求められる。

⑤出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為(不正行為)に係る届出
書式)、(別紙
届出者:特定技能所属機関
雇用する特定技能外国人について、出入国又は労働関係法令に関する不正行為等を認知した場合

以下の内容について、所定の書式にて報告する。

(1)当該不正行為を認知した時期

(2)当該不正行為の発生時期

(3)不正行為の類型・内容

(4)不正行為を知った経緯

(5)不正行為への対応

・届出は、当該不正行為等を「認知した日」から14日以内。(不正行為が発生した日ではない)

・届け出なければならない不正行為は、不正の態様や程度を問わず全て。(例えば1か月分のみの賃金未払いも不正行為に該当する)

 

注1:特定技能雇用契約の契約変更に関して、「軽微な変更」とは、業務の内容、報酬の額その他の労働条件以外の変更であって、特定技能雇用契約に実質的な影響を与えない変更(入管法施行規則19条の17第3項)です。例えば、就業場所(事業所)の連絡先のみの変更などが「軽微な変更」となります。

届出を怠ったりした場合の罰則等

これまで説明してきた入管法に基づく届出に関して、届出を怠った場合や虚偽の内容を届け出た場合には罰則等の対象となります。

その罰則等の内容としては、「届出規程違反罪」による30万円以下の罰金もしくは、10万円以下の「過料」が挙げられます。

重要なのは、届出を怠ったり、虚偽の届出をした場合は、出入国又は労働に関する法令違反行為として『欠格事項』に該当し、特定技能外国人受入れ停止の対象となりますので、気を付けてください。

また各種届出が受理された後に、地方出入国在留管理局から届出内容について不適合事項があることが指摘され、指導・助言を受けた場合には、これに従わなければ改善命令の対象となりますのでこちらも注意してください。

下表に入管法に基づく届出別の罰則等をまとめましたのでご参照ください。

届出の種類 罰則等
受入れ状況に係る届出(定期) 罰金(届出規程違反罪)
支援実施状況に係る届出(定期) 過料
活動状況に係る届出(定期) 過料
特定技能雇用契約に係る届出(随時) 罰金(届出規程違反罪)
支援計画変更に係る届出(随時) 過料
支援全部委託契約に係る届出(随時) 過料
受入困難に係る届出(随時) 過料
出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為(不正行為)に係る届出(随時) 過料

労働施策推進法に基づく届出

これまで入管法に基づく届出について説明をしましたが、次に労働施策推進法に基づく届出について説明します。

冒頭でも触れましたが、労働施策推進法に基づく届出は、該当する特定技能外国人を雇用した時と、その外国人が離職した時に必要になる届出です。

これらの届出を「外国人雇用状況の届出」と言います。

「外国人雇用状況の届出」とは?

この「外国人雇用状況の届出」ですが、実は特定技能外国人に限ったものではありません。

特定技能外国人を含む外国人労働者(※注)を雇用した時、またその外国人労働者が離職した時には、必ずしなければならない届出となっています。つまりこの届出は、外国人を雇用する事業主の義務となります。

※注:外国人労働者には、特別永住者、在留資格「外交」・「公用」をもって在留している人は含まれません。

提出先や罰則等

「外国人雇用状況の届出」は、ハローワークを通じて厚生労働大臣に届け出ることになっています。

したがって、提出先は「ハローワーク」になります。

ただし対象となる特定技能外国人が雇用保険の被保険者の対象となるのかどうかによって、提出先となるハローワークが異なってきます

提出先

対象となる特定技能外国人が雇用保険の被保険者となる場合の提出先は、「雇用保険の適用を受けている事業所を管轄するハローワーク」になります。

一方、対象となる特定技能外国人が雇用保険の被保険者とならない場合の提出先は、「当該外国人が勤務する事業所施設の住所を管轄するハローワーク」となります。

罰則等

入管法に基づく届出に比べ、こちらの労働施策推進法に基づく届出は忘れがちです。

外国人雇用状況の届出を怠った場合や虚偽の届出を行った場合には、30万円以下の罰金が科せられます。

入管法に基づく届出と合わせてこちらの届出も忘れないように注意しましょう。

外国人雇用状況の届出の種類

それでは、特定技能外国人を雇入れた時の届出と離職時の届出を具体的に説明いたします。

先ほども説明しましたが、当該外国人が雇用保険の被保険者になるかどうかで提出先が異なりますが、提出する届出、そして提出期限も変わってきます。

雇い入れ時と離職時の届出について、それぞれ以下のとおり、表にまとめましたのでご参照ください。

雇い入れ時

①雇用保険の被保険者となる場合 ②雇用保険の被保険者にならない場合
≪届出の種類≫ 『雇用保険被保険者資格取得届』 『雇入れに係る外国人雇用状況届出書』
≪提出先≫ 雇用保険の適用を受けている事業所を管轄するハローワーク 当該外国人が勤務する事業所施設の住所を管轄するハローワーク
≪提出期限≫ 被保険者となった日の属する月の翌月10日まで 雇入れた翌月の末日まで

離職時

①雇用保険の被保険者となる場合 ②雇用保険の被保険者にならない場合
≪届出の種類≫ 『雇用保険被保険者資格喪失届』 『離職に係る外国人雇用状況届出書』
≪提出先≫ 雇用保険の適用を受けている事業所を管轄するハローワーク 当該外国人が勤務する事業所施設の住所を管轄するハローワーク
≪提出期限≫ 離職した翌日から起算して10日以内 離職した翌月の末日まで

建設分野と造船・舶用工業分野で必要となる手続き

特定技能外国人雇用後に必要な手続き・届出について説明しましたが、「建設分野」と「造船・舶用工業分野」で特定技能外国人を受入れる場合には、上述の手続き・届出に加えて、別途の届出が設けられています。

建設分野と造船・舶用工業分野それぞれで求められている手続き・届出について説明します。

建設分野

建設分野では、大きく分けて以下のような届出が必要となります。

  1. 特定技能外国人の受入れ時、退職時、帰国時の報告
  2. 特定技能外国人の受入れ継続が困難になった場合の報告
  3. 建設特定技能受入計画の変更に係る変更申請と届出

これらの報告等は国土交通省に対するものであり、全て「外国人就労者管理システム」上での手続きとなります。

①特定技能外国人の受入れ、退職、帰国時の報告

特定技能外国人を受入れた際に忘れてはならないのが、「受入報告」です。

特定技能外国人が入国(就労開始)してから、原則として1カ月以内に「受入報告」を行う必要があります。その際には、「建設キャリアアップシステム(CUSS)カードの写し」をアップロードする必要がありますので、事前に準備しておきましょう。

また登録する外国人に関しても、在留カード番号、在留期間満了年月日、建設キャリアアップシステム技能者ID、上陸年月日(入国した日、建設就労者受入事業等からの継続で在留資格切り替えの場合は、元の在留資格での入国日、特定技能従事開始年月日に関する情報が必要となります。

「受入報告」を行った特定技能外国人が、退職や帰国した場合には、同様に「退職報告」と「帰国報告」を「外国人就労者管理システム」上で行います。既に特定技能外国人の情報は入力されているため、「受入報告」時に準備した情報などは不要です。該当する外国人を選択し、「退職報告」「帰国報告」の登録を行います。

②特定技能外国人の受入れ継続が困難になった場合の報告

特定技能外国人の受入れを継続できなくなった場合には、既にご説明した「受入れ困難に係る届出」を管轄の地方出入国在留管理局に届け出る必要がありますが、同時に「外国人就労者管理システム」上で、「継続不可避事由発生報告」をする必要があります。システム上で必要事項を入力し、報告の登録を行うことになります。

③建設特定技能受入計画の変更に係る変更申請と届出

特定技能外国人を雇用するにあたり、事前に国土交通省より認定を受けている「建設特定技能受入計画」を変更する場合、内容によって「変更申請」もしくは「届出」が必要となります。

どちらであっても「外国人就労者管理システム」上での手続きとなります。

  1. 変更申請が必要なケース (認定証記載事項の変更)
    例:特定技能所属機関の住所・代表者、特定技能外国人の受入れ人数・就労場所等の変更
    なお、変更内容により、必要な添付書類がシステム上に表示されるため、それに従って書類を準備します。
    例えば、特定技能外国人の受入れ人数を増加する場合には、外国人毎に以下の資料が必要となります。
    ・同様の技能を有する日本人と同等額以上の報酬であることの説明書(書式有。国土交通省HPより入手可能)
    ・同等の技能を有する日本人の賃金台帳(直近1年分。賞与を含む)
    ・同様の技能を有する日本人の実務経験年数を証明する書類(経歴書等。様式任意)
    ・特定技能雇用契約書及び雇用条件書の写し
    ・雇用契約に係る重要事項事前説明書(書式有。国土交通省HPより入手可能)
    ・建設キャリアアップシステムの技能者IDを確認する書類
  2. 変更届出が必要なケース (認定証記載事項以外の変更)
    例:特定技能所属機関の連絡先等の変更
    こちらも変更内容により添付書類が必要な場合があります。システム上に表示されるので、それに従って書類を準備します。

造船・舶用工業分野

造船・舶用工業分野では、特定技能外国人を受入れるにあたって事前に国土交通省海事局船舶産業課長により受けた「確認通知書」に変更が生じた場合には、「変更申請」もしくは「変更届出」が必要となります。

  1. 変更申請が必要なケース (確認通知書記載事項に関する変更)
  2. 変更届出が必要なケース (確認申請書に記載する連絡先に変更が生じた場合等)

それぞれ書式があり、国土交通省HPより入手可能です。

変更申請及び変更届出は、国土交通省海事局船舶産業課に直接郵送する必要があります。

特定技能外国人雇用後に必要な手続き(各種届出)のまとめ

最後に、これまで述べてきた特定技能外国人雇用後に必要な手続きについてポイントを整理しておきましょう。

  • 入管法に基づく届出は、定期的に提出が必要なものと届出が必要な事由が発生した際に随時提出するものがある。これは地方出入国在留管理局が管理している。
  • 労働施策総合推進法に基づく届出は、特定技能外国人を「雇用した時」と当該外国人が「離職した時」に必要。管轄は厚生労働省でハローワークが窓口になる。
  • 届出を怠ったり、虚偽の報告をした場合には、罰金もしくは過料の対象となる。また法令違反行為として「欠格事項」に該当し、特定技能外国人受け入れ停止の対象となる。
  • 建設分野と造船・舶用工業分野では、別途国土交通省に対して行う必要な手続き・届出がある。

これらのポイントを押さえ、特定技能外国人を雇用した際には、必要な届出等の手続きを忘れないようにしましょう。

執筆者:行政書士 小澤道明(東京都行政書士会所属 登録番号:第16080367号)

 

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